SDGsなどの影響により、世界では電動化の波がきています。たとえば自動車では、カーボンニュートラルを目標に温室効果ガスの排出量削減を図っており、エンジンではなくモーターで動く電気自動車の開発が進んでいます。
金型は自動車をはじめとするさまざまな業種で用いられていますが、金型業界もこの電動化に対応するべき時代となっているのです。
自動車の電動化により、エンジン回りのパーツに用いる金型の需要が減っていくことが予想されます。また、使えたとしてもこれまでの金型では電動化に対応できないケースもあるでしょう。そのため、事業の多様化に対応できる金型が求められています。
しかし、自動車の電動化では需要のなくなるパーツが出る一方、新たな需要も生まれています。
たとえばモーターやバッテリー、電子部品、リチウムイオン電池関連部品などにおける金型を用いた部品の需要は今後高まっていくでしょう。そのため、新たな需要に対応できる金型での生産体制の確立が重要です。
なお、自動車に関わらず電動化は進んでおり、パーツの軽量化が求められています。「自動車の電動化を抜きにしても、今後金型業界では軽量化や大型化に対応しなければならない」と考えている金型メーカーもあるほど。このことからも、関連する業種や世界のニーズを踏まえ、金型業界においても新しい挑戦が必要とされる時代に変化していくといえそうです。
電動化や環境規制に伴い、自動車パーツの軽量化が求められています。そのため大型の部品をアルミニウム合金や樹脂製のものに変えることもあります。そこで、金型もパーツ軽量化に伴う材料変更に対応しなくてはなりません。
また、金型を用いてつくるパーツの大型化により、金型自体も大型化する必要があります。そのため「軽量な材料を用いた大型パーツ」を生産できる金型の需要が高まっているのです。
電動化によってこれまでの金型需要すべてに変化が起こるわけではありませんが、「軽量化・大型化」への対応は企業の競争優位性を高める鍵となります。今後、メーカーへの要求は多くなり、どれだけニーズに応えられるかが重要となってくるでしょう。
また、軽量化や大型化に伴い、コストダウンや納期の短縮も業界で重要なポイント。部品製作にかかるコストを抑え、スピーディーな納品を可能とする必要があるのです。
そこで注目されているのが工程集約です。これまで必要とされていた一つ一つの工程を可能な限り集約し、余分な作業をカットします。とくに複雑な形状が求められる金型製作では、工程集約によってコストカットや短納期を実現しやすくなります。
ただ、工程集約をはじめとする軽量化や大型化、コストダウン、効率化には設備投資が必要です。たとえば工程集約を実現するマシンの導入や大型サイズの金型を製作できるプレス機など、新たな設備の導入が必要となるでしょう。より効率的な生産を行える体制を整え、電動化に伴うニーズに応えられる金型を選択しましょう。
同一形状の部品を均一に量産できるため、生産効率を向上させることができるプレス金型。
高度な技術が必要とされ、依頼する金型メーカーによって制作・量産にかかる期間や品質が異なります。
そこで、金型メーカーを選ぶ基準となる、精度を含めた品質・試作~量産までのスピード・起工~部品納品までの付帯費用を含めたコスパの3点それぞれに優れている金型メーカーをご紹介します。