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プレス金型メーカーは?
おすすめのプレス
金型メーカー3選
こちらでは、金型製作の際に必要な圧力計算について解説しています。
圧力能力とは、成形時にプレスの構造部材が問題なく安全に耐えることのできる、最大荷重のことです。機械プレスの使用において、理論上では下死点で無限に近い荷重がかかる可能性があります。場合によっては、機械の圧力能力を超えてプレスや金型を破損させてしまう事態も起こりうるわけです。破損を避けるには、プレス加工における成形荷重を正確に算出するための、シミュレーションをおこなうことが大切です。
プレス機におけるスライド(上側金型)が最も下に降りた時点のことを「下死点」といいます。そして、下死点での加圧能力が、トルク能力とよばれるものです。これは、「スライドの下死点上の位置」および「許容荷重との関係を示す行程圧力曲線」によって表示されます。その表示にはmmの単位が使用されます。スライドの下死点から何mmのところから加圧能力がでるかを示す値が、すなわちその場合のトルク能力なのです。
仕事能力とは、毎回の作業において、生産数を低下させることなく作業を継続させられるエネルギー能力のことです。機械プレスを使用する成形は、フライホイールの回転エネルギーを消費するメカニズムになっています。1回の仕事あたりのフライホイールの回転数が減少することになるので、モーターで回転数を増加させなくてはなりません。
ちなみに、フライホイールエネルギーは回転数の2乗に比例するため、たとえば1分間あたりのプレス生産数が少ない領域においては、当然、仕事能力も減少することになります。
プレス成形においては、プレスの能力を決めなくてはいけないため、先に以下の計算式を使い、圧力を算出するための計算を行う必要があります。
打ち抜き圧力(kN)=[せん断輪郭長さ(mm)※直径 × π] x 板厚(mm) x せん断抵抗(N/mm2) ÷1000
※π(円周率)=3.141593で計算
ただし打ち抜き圧力は材料の品質や加工条件などによって変化するので、あくまで参考値を求める場合として計算し、実際に導入する金型の圧力計算についてはメーカーと話し合うのが良いでしょう。
プレス成形機でワークを押し固めるためには、必要な成型荷重を把握しておく必要があります。また、荷重計の見方についても注意が必要です。できれば、荷重値と圧力値が色分けされて併記されているタイプの荷重計をおすすめします。荷重値を示す色の値を直読しさえすればよいため、使用上のミスを防ぎやすくなるからです。
面圧は、成形荷重の値を成形品の接触面積で割ることで、その値を求めることができます。ここでいう成形品とは、プレス成形をするワークのことです。また、面積当たりにかかる圧力はPa(パスカル)の単位で表されます。
プレス成形における荷重中心と総成形荷重については、プレス機械のつくりやケースごとに異なる注意点を把握しておくことが大切です。
まず、つくりに関してですが、プレス機械は「プレス機械スライドの中心と金型が仕事をするときの加工力の中心である荷重中心とが、一致している」という前提のもとに作製されています。とはいえ、金型によっては金型中心と荷重中心を一致させるのが難しいケースも少なくありません。
特に、順送金型などは一致させることが困難です。一致させにくい理由としては、金型の加工方法や製品形状に関する制約などが挙げられます。
また、成形荷重中心がプレス中心からずれるケースについては、使用するプレス加工がもつ特性次第では、たとえ加工荷重が公称能力より少なくても、総成形荷重に制限がかかるので、その点を留意をしておくことが重要。
成形荷重中心がプレス中心とほぼ重なるケースにおいては、プレス能力よりも総成形荷重が大きくならないように気を付けましょう。
シングルクランクのプレス機械の場合、スライドが傾き、ボルスタプレートとスライドとは平行の位置関係ではなくなります。偏心荷重が大きくなればなるほど傾く角度も大きくなっていきます。
ダブルクランクのプレス機械の場合は、シングルクランクのプレス機械よりも偏心荷重による影響は軽度です。ワークに精度が要求されるときには、ダブルクランクのプレス機械を使うことが推奨されます。
プレス成形部品の生産を新たにスタートしようとする場合には、当該部品のプレス成形荷重についてもしっかりと計算に入れておくことが重要です。そうしないと、プレス機が故障するなどのトラブルが発生しやすくなり、その分コストが高くついてしまう可能性があります。また、既存のプレス成形部品の材質を変更する際にも、そのことを計算に入れるのを忘れないようにしましょう。
生産を計画する段階で当該部品のプレス成形荷重を算出し、圧力計算をしておくことは、部品のプレス成形荷重に合う適当な能力をもつプレス機を見つけるための必要不可欠な作業だといえます。
同一形状の部品を均一に量産できるため、生産効率を向上させることができるプレス金型。
高度な技術が必要とされ、依頼する金型メーカーによって制作・量産にかかる期間や品質が異なります。
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