プレス金型関連の用語をチェック！

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金型メーカー3選

プレス金型の導入を検討する前に知っておきたい専門用語。プレス金型などを扱う業界では、一般の人が聞きなれない専門的な用語が多数存在しています。

このページでは、プレス金型関連に用いられる様々な言葉を解説していきましょう。

プレス金型の関連用語

アイドルステージ

『アイドルステージ』に含まれる“アイドル”は、プレス加工用語で“遊び”といいます。『アイドルステージ』とは、型の中間などに設ける直接加工を行わない遊び工程のことをいいます。

インデンティング

『インディング』とは、素材に工具を押し込む“押込み加工”のことをいいます。

打抜き

『打抜き』は『ブランキング』とも呼ばれており、所要の形をした平板を得る加工のことをいいます。

エジェクション

『エジェクション』とは、加工の終わった加工品を型からエア噴射あるいは機械的方法にて取り除くことをいいます。プレス加工業界では、“はね出し”という用語で使用されることもあります。

カーリング

絞り加工品又は管材の縁に沿って丸く巻きこむ成形加工、加工部が曲線となることを『カーリング』といいます。“縁巻き”といわれることもあります。

かしめ／コーキング

『かしめ』に比べ『コーキング』という用語の方が、一般の方も聞き慣れているかもしれません。どちらも、材料の一部をつぶして二つ以上の部品を接合することをいいます。

かす上がり

穴抜き加工などで、抜きかすが下に落ちずにダイ面に浮き上がる“不良現象”を『かす上がり』といいます。

コイニング

密閉形の型に入れ、上下面を工具で押してシャープな線や模様を浮き出させる加工を『コイニング』といいます。鋳造分野等では“圧印加工”とも呼ばれています。

しごき

“アイヨニング”ともいわれる『しごき』は、肉厚を多少薄くし（こすり）、その表面をなめらかにする作業のことをいいます。

シャー角

打抜き、穴抜き、その他せん断加工用金型のポンチかダイの切刃を斜めにつけることを『シャー角』といいます。

スプリングゴー

『スプリングゴー』とは、“はね込み”のことをいい、加工後、工具が材料をはなれたときの弾性回復によって、全体として平均の曲げ角度が大きくなる現象です。

スプリングバック

『スプリングバック』とは、“はねかえり”のことをいい、曲げその他の成形において加工後、工具が材料を離れたときに生ずる弾性的回復を意味します。

逃げ (draught)

スクラップ、ブランクがひっかからないで落下するようにダイスにつける“逃がし”のことを『逃げ』といいます。

ノックアウト装置

金型内に入り込んでしまった製品を排出する装置です。加工後にノックアウトピンが駆動することで、ダイ内にある加工品を押し出します。上下逆配置の金型や絞り加工などでは加工後の製品が金型内に残りやすいため、排出機構としてノックアウト装置が必要です。

シュート

金型内に製品が残ることを防ぐため、スクラップや落下した製品を排出するための機構です。シュートには傾斜がついており、エンボス加工や振動の働きで滑りを良くしています。また、コンベアの駆動機構や光センサなどが用いられることもあります。

ブランク（blank）

ブランクとは、プレス加工の前段階で用意される素材板のことを指します。最終製品の形状に応じたサイズであらかじめ切り出され、打抜きや曲げ、深絞りなどの工程に進むための基礎となります。素材の形状や精度がその後の加工品質に大きく影響を与えるため、適切なブランク設定が重要です。

ピアス（pierce）

ピアスとは、プレス加工において板材に孔を開ける加工のことを指します。打抜きと混同されることがありますが、打抜きは外形の切り出しを目的とするのに対し、ピアスは部品としての孔を形成するものです。ねじ穴や通気孔の作成に使用されることが多く、後工程での組立性や機能性の向上に貢献します。

順送金型（プログレッシブ金型）

順送金型とは、1つの金型内で複数の工程を連続的に行う方式です。コイル材やブランク材を送りながら、打抜き、曲げ、絞りなどの加工を順番に進める仕組みで、一度のプレス加工で複数の工程を完了できます。大量生産向けに最適化されており、コスト削減や生産スピードの向上に役立つ金型です。

ディープドロー（deepdraw）

ディープドローとは、板材を深い容器状の形に成形する加工方法です。絞り加工とも呼ばれ、金型の力を利用して材料を引き込むことで、継ぎ目のない一体成形を実現します。食品缶や自動車部品、電気機器のカバーなど、耐久性が求められる製品に多く採用されます。金型設計や材料選定によって、成形可能な深さや形状が決まります。

フランジング（flanging）

フランジングとは、加工端を立ち上げたり曲げたりして補強や取り付け用の形状を作る工程です。部品の剛性を向上させたり、他部品との接合性を高めたりする目的で用いられます。自動車の車体や家電製品の筐体などに活用されることが多く、デザイン性や耐久性の向上にも貢献します。

バルジング（bulging）

バルジングとは、筒状や中空の素材を内側から押し広げて形状を形成する加工です。通常の曲げや絞り加工では得られない滑らかな曲面や複雑な形状を作ることができるため、自動車のエキゾーストパイプや圧力容器、金属製の装飾品などに活用されます。均一な膨らみを作るためには、金型設計や内圧の調整が重要です。

タンデム金型（tandemdie）

タンデム金型とは、1台のプレス機で順番に異なる金型を通しながら複数の工程を進める方式です。順送金型とは異なり、各工程ごとに独立した金型を使用するため、工程変更の自由度が高く、異なるサイズや形状の部品を生産しやすい特徴があります。少量生産や多品種対応の現場で特に有効であり、柔軟な生産体制の構築に適しています。