住宅・建築業界でもプレス金型が用いられています。どういった箇所で用いられているのかや、実際にプレス金型を依頼するメーカーを選ぶポイントなどについてまとめました。
住宅・建築業界における屋根の部材などを製造するプレス金型メーカーを選ぶポイントは、品質・スピード・コスパの3つ。
ここでは、それぞれ観点からおすすめの会社をピックアップし、おすすめの理由をご紹介します。
コンピューターと職人による超精密加工
品質の高さを重視するなら
さまざまな機械を駆使して作り上げた精巧な金型で、量産品を作り上げるプレス加工。複雑な形状であればあるほど、求められる精度が高くなります。
山岡製作所では、精度を高めるために、CAEによる解析を行なっています。これにより試作や調整期間を短縮できるだけでなく、設計品質の向上、不具合の帽子と原因解明にもつながります。
また、精巧な金型づくりに欠かせない要素として、作業者の技術力もその一つ。山岡製作所は技能者資格の取得補助を行なっており、その成果として金型・プレス・射出成型関連で2級以上の技能士資格を持つ社員が21名在籍しています(2024年9月時点)。
技能士資格の取得に留まらず、社内でスキルレベルに応じた技能士のランク付けも行なっているなど、並々ならない品質へのこだわりが感じられます。
FACILITY
全58種類
●CNC治具研削盤
●高速レシプロ研削盤
●CNCプロファイル研削盤
●NC平面研削盤
●CNC成形平面研削盤
など
COMPANY
会社名 | 山岡製作所 |
---|---|
所在地 | 京都府城陽市平川横道93 |
電話番号 | 0774-55-8500 |
工場・拠点 | 本社工場 宇治田原(第一・第二・第三・第四工場 宇治田原(南工場) |
最短1日~の
短納品実績が豊富
納品スピードを重視するなら
スピードがものをいう新規製品の試作において、スピーディな対応を心掛けている日進精機。試作段階であれば、レーザー加工と簡易金型を使用して、依頼から5日ほどで納品可能。すべての案件でこのスピードで納品されるという訳ではありませんが、迅速に対応できるよう、社内でも試行錯誤を繰り返しているそうです。
また、数量や加工方法ごとに目安となる納期を公式サイトで紹介しているので、依頼時にある程度の納品タイミングを把握できます。
FACILITY
全45種類
●旋盤
●フライス盤
●平面研磨盤
●ボール盤
●レーザー加工機
など
COMPANY
会社名 | 加藤数物 |
---|---|
所在地 | 愛知県豊川市足山田町西川94 |
電話番号 | 0533-93-2048 |
工場・拠点 | 本社のみ |
グローバルネットで
付帯費用を抑える
コスパを重視するなら
北米や欧州・中国・台湾・東南アジアに製造拠点を持つ三井ハイテック。各拠点でリードフレームやモーターコアの製造に対応しており、関連金型の起工も依頼できるでしょう。海外拠点で使う金型を依頼した際に、日本国内から輸送するのではなく、現地で起工してくれるため、輸送コストの削減が見込めます。
また「新製品を製造したい」場合の量産金型の提案や、早期立ち上げをサポートしてくれ、さらには金型の調整・部品交換・メンテナンスのレクチャーをしてくれるので、メンテナンスコストの削減につながります。
FACILITY
三井ハイテックの設備に関しての情報は見つかりませんでした。
COMPANY
会社名 | 三井ハイテック |
---|---|
所在地 | 福岡県北九州市八幡西区小嶺二丁目10番1号 |
電話番号 | 093-614-1111 |
工場・拠点 | 本社(北九州)・国内事業所(北九州・直方・熊本・岐阜)・海外工場(シンガポール・マレーシア・天津・上海・広東・台湾・タイ・カナダ・ポーランド・米国※グループ会社) |
住宅・建築業界ではコンクリートを多用しますが、屋根、バルコニー、柱、床材やコンクリートの型枠など、様々な部材にプレス金型が使用されています。
住宅・建築業界では様々な手法が登場しており、共通パーツを用いて工期を短縮する手法などで、その製作をプレス金型に頼るケースが多いです。
プレス金型を用いることで職人が切り出すよりも素早い建築が可能になり、工期短縮やコスト削減につながります。住宅・建築業界においても人件費は大きな割合を占めますが、プレス金型によって省人化と効率化を追求することが可能になりました。
かつて住宅の部材は職人が切り出していたため、その品質は職人の腕前によって左右されていましたが、金型プレスを活用することで一定のクオリティを保つことができるようになりました。属人的な要素が軽減され、プレス金型が均一な品質の部材を生産するため品質にムラが出ません。
住宅・建築ではコンクリートが多用されていますが、そのコンクリートは型取りが重要です。どれだけ正確な型を取るかで建築のクオリティが決まると言っても良いでしょう。
コンクリートの型枠を金型プレスで生産する業者なら、金型プレスで設計通りのものが確実に出来上がりますので、コンクリートもまた正確に形作ることができます。
住宅・建築業界ではプレス金型を必要とするシチュエーションが多くあります。「オンリーワン」の、従来には見られない金型を必要とするケースもあり、柔軟な対応が求められます。依頼者の声に耳を傾けてニーズを的確に把握し、必要な金型を製作できるかどうかがポイントになるので、対応力の高いメーカーが良いでしょう。
住宅・建築業界の需要は案件ごとに独自性のあるものが多いです。そのため、住宅・建築業界で実績のあるメーカーが良いでしょう。
ノウハウのあるメーカーであれば話も進めやすいですが、そうでなければニュアンスを伝えることも難しく、仕上がったプレス金型が思っていたものと違ってくる可能性もあります。話に齟齬を出さないためにも、実績のあるメーカーに依頼した方がよいでしょう。
同一形状の部品を均一に量産できるため、生産効率を向上させることができるプレス金型。
高度な技術が必要とされ、依頼する金型メーカーによって制作・量産にかかる期間や品質が異なります。
そこで、金型メーカーを選ぶ基準となる、精度を含めた品質・試作~量産までのスピード・起工~部品納品までの付帯費用を含めたコスパの3点それぞれに優れている金型メーカーをご紹介します。